リンクラの活動記録で印象に残っているシーンがあります。
目的を見失わずに楽しいを追求する大沢瑠璃乃という存在を蓮ノ空のこと好き好きクラブのみなさんに印象付けた名シーンです。
この時点で他者と関わることは楽しさを享受する手段であり、それを維持するために自身が疲弊して楽しさを欠いてしまっては元も子もない。*1目的に照らし軌道修正して独りになるという選択は合理的で感心するものでした。
その後も随所で楽しさドリブンの思考・行動を私たちに見せてくれます。
思想は千差万別ですが思考という行為自体に好感が持てます。そして考えを行動に移すことができる点も大沢瑠璃乃さんの良さです。そのアクションに強引さではなくひたむきさを感じさせるところもまた彼女の魅力。ちっこいからかな。
彼女の思考といえば「ルリ思う、故にルリあり」というフレーズが印象深いでしょう。
これはデカルトの有名な言葉を借りていて、乱暴に表すと、自分の存在を問うことが自分の存在証明になるというものです。*2詳しくは知らなかったので『方法序説』を購入して読んでみました。
わたしたちがきわめて明晰かつ判明に捉えることはすべて真である
デカルト(1997)『方法序説』谷川多佳子訳,岩波文庫.
確固たる主体である「わたしたち」が明晰に判断できるものは真であると拡張していき学問を築いていたのか。大事なところを理解していませんでした。ありがとう大沢。
というわけで私の学びしか得られませんでした。こじつけも思いつきません。強いて言えば自分の発言にバフをかけているのかもしれません。「ルリはいつ思うのか」という研究は他の人に譲ります。
最後に活動記録 第15話『夢を信じる物語』PART2 を引用して終わります。*3この回は自分を客観視している様が描かれており第9話同様に感心するお話です。やはり大沢はよく見てよく考えている。
一連の会話の締めくくり。
「だってルリは、楽しいことがしたくてスクールアイドルになったんだ。 」
「今教えてもらったこの気持ち……この声を、もっとちゃんと言葉にできるように、がんばりたいです! 」
第15話『夢を信じる物語』PART 2
_____大沢瑠璃乃シーズン2の幕開け。
次回はありません。前回を読んでいなけばこちらをどうぞ。
短い間でしたがご愛読ありがとうございました。